司法書士試験に思うこと
2012年7月21日
毎年7月の第1日曜日、司法書士試験が行われています。
不景気による就職難、それに伴って生じた資格ブームに乗って、受験者数は伸び、司法制度改革の波にのって合格者数も大変伸びました。
当方は大学を卒業後、バブル景気に沸く真っ最中、一般企業に夢を持って入社しましたが、その夢はたったの1年半で挫折・・・。女性でも一人で食べて行くにはどうしたらよいかと悩んだところ、資格を取るとよいのではないか、との知人のアドバイスがあり、独立開業ができて金融機関などの取引先ができれば収入も安定的に見込める資格ということで、この司法書士という資格に賭けてみようと一大決心をしたのでした。今から21年前のことです。
学生のころから受験勉強等を乗り越えてきたせいか、勉強することには慣れていましたし、目標に向けて勉強に集中するということは、自分にとってはそんなに苦ではありませんでした。合格率2%ほどの難関な試験ゆえ、いつ合格できるのか、不安になることもしばしばありました。そして、2年半ほど必死に勉強して、試験に合格しました。合格通知が届いたその日に、庭に植えたボタンの花がとてもきれいに開花したことが今でも記憶に鮮明に残っています。自分の人生の中で、間違いなく一番うれしかった出来事です。
実務を習得するため、ある大きな司法書士事務所に5年間勤務しました。そこでは今でも恩師といえる先生や先輩との出会いがあり、同僚や後輩との別れもありました。有資格者として頼りにしていただいたこと、これからもさらに法律や実務の勉強をしなければならないのだと痛感したこと、とても中身の濃い5年間でした。
そして、東京国分寺での独立開業。優秀で勤勉なスタッフにも恵まれ、スタッフの定着率もよく、優良な取引先にも恵まれ、おかげさまで今年で開業13年目に突入しました。
仕事上の悩みは多く、尽きません。景気の波や、さまざまな流行り、ブームなどもありますが、将来を見据えて地に足を付け、しっかりしたビジョンを持って、今後も司法書士業を全うしたいと考えています。そして、お客様に頼りにしていただける事務所を目指し、多方面から変わっていかなければならないと考えています。
必死に勉強した頃の苦しみ、合格した時の至高の喜び、実務を習得していく喜び、お客様に頼りにしていただける喜び・・・それらを深く噛みしめ、一人の人間として、事務所の主として、成長していけたらと思っています。
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